サイエンスとサピエンス

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千葉県市原市のチバニアン探訪

 日本の地名が地質年代に入るかもしれない、その場所を訪れてみた(10月半ば)。房総丘陵の中ほどにあり、余程の好きものでない限り、アクセスしない土地にある。観光地などとはほど遠いのであります。
 チバニアンというよりは「地球磁場逆転地層」でGoogle mapには登録されている。地球磁場のN極とS極が逆転した証拠となる重要な場所なのです。詳細は国立極地研究所サイトを参照してほしい。
 市原市田淵1898がその住所だ。
 小湊鉄道という駅ヲタの人気路線からも離れる。月崎駅か上総大久保駅どちらも遠い。他の情報によれば月崎駅(見事な無人駅)から徒歩20分だそうだ。

 田淵会館なる自治体の施設の駐車場に車を停める。

遊歩道の入り口にも詳しい案内板がある。

そこから歩くこと10分。養老川に出る。川歩きは十メートル程度。

 養老川の雰囲気はこんな感じ。上流なので水量は多くない。このあと市原市にむかって流れ、東京湾に注ぐ。
 両岸は侵食が進行中のようだ。ところどころ崩れている。その侵食のおかげでこの地層が露呈したのであろう。

 そして、河岸沿いにその地層があった。
これがその証拠。世界で二箇所しかない「地球磁場逆転地層」でありますな。

ほとんど無人のこの裏寂れ感こそが「地球磁場逆転地層」にふさわしいのであろう。
近年は『ブラタモリ』で地学がプチ人気を醸しているので、ひょっとしたらこの僻地もブレークする可能性もある。
 それよりも何よりもイタリアのライバル地層を破ってほしいものだが、まだ、「係争中」だ。

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 大昔の専門書。これも地質年代ものになってしもうた。小松左京などもこれで勉強してたはず。

地球電磁気学 (1972年)

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 今日的な教科書。

地球学入門 第2版: 惑星地球と大気・海洋のシステム

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地球惑星科学入門 第2版

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