サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

幽霊子育て伝説

このブログで「塚」について、性懲りもなくカタリを続けているが、やはり民俗学とはきっても切れない縁の話題なのだろうと本日は得心した。 その昔、京都の幽霊子育飴をうる菓子屋からその飴を買い入れ、飴をなぶりつつ観光をした記憶がある。なんにせよ、そ…

石の宝殿と和辻哲郎

兵庫県で不思議な場所とくれば、「石の宝殿」があげられる。自分も21世紀になってから友人とその神社を訪れる機会を得たことがある。 高砂市の生石神社(おうしこじんじゃ)にその巨石が鎮座している。神社そのものは伊保山という丘の頂上がある。印南野と…

わが妖怪ライブラリー

アクセクと集めた妖怪関連書籍のリストでんがな。本をのきなみ晒しても自慢になりまへんがな。 しかし、日本人は妖怪がホトホト好きなんですなあ。 いるかいないかワカラン、毒にも薬にも、カネにも名誉にもならんこんなモンを一所懸命に調べてるとは! そん…

高輝度光科学研究センター SPring−8

兵庫県の大型研究施設「SPring-8」です。 佐用町光都1丁目光都などとシャレた地名ですね。播磨の国の風土記にも佐用町が出てまいります。 http://www.denpakudo.jp/?p=64 大きな地図で見る 東の筑波には「KEK=高エネルギー物理学研究所」があります。 筑波…

寒川神社

相模の国の一の宮というと寒川神社。延喜式にはこの神社は記載されていない。国幣中社だそうで、それほど社格は高くない。 相模の国の寒川神社がなぜ一の宮か? 諸説ある。 寒川のほうが古い地名を伝えているのだろうけれども、『吾妻鏡』には「佐河神社」と…

筑土鈴寛とは誰か

筑土鈴寛は調布市出身の民俗学者です。苦学して國學院大學を卒業し、中世文学と民俗のかかわりを研究しながら大正大学教授になります。 46歳という短い人生で後世に残した業績は妖しい光芒をはなつ。 手元に彼の校正した『沙石集』上下巻(岩波文庫)があ…

朝鮮の古代科学

朝鮮半島では古くから科学技術が発達した。その独自の業績とレベルは同時期の日本は足元にも及ばない。偉大なる中国文明の影響があり、地理的・歴史的に当然ではあるけれどね。 それを先駆的な著作『韓国科学史』から抜き出して紹介しよう。 1)細線紋青銅…

(多分)一番大きな隕石孔と日本の隕石孔

発見されている大型クレーター孔の数vs大陸面積比率(%)を対比グラフにしてみた。北アメリカとヨーロッパがかなり多いようだ。アジアが少ない。浸食の度合いや開発程度にも依存するが、北側の大陸が多めなのか。 隕石ヒット率とは不穏当な名前だが、発見さ…

人類発展を阻む一連の危機を並べてみれば

現代文明が直面しつつある一連の危機と呼ばれているものを並べて見る。 ・食糧危機 人口に見合う食料生産が間に合わない ・水不足 気候変動や干ばつ、地下水枯渇による飢饉 ・エネルギー危機 石油石炭の価格高騰及び供給不足 ・希少資源不足 レアメタル資源…

発見されているデカデカの隕石孔のイマ

カナダのケベック州にある「Manicouagan crater」は直径100キロほどであり、くっきりと衛星写真で識別できる。2億1200万年前の衝突だ。大きな地図で見る ロシアのシベリアにある「Popigai crater」はどうも隕石孔にはみえない。ダイヤモンドがとれる…

安倍貞任レガシー

前九年の役で安倍一族は滅ぼされた。 まことに悔しい限りである。東北の民は皆そう感じたに相違あるまい。 語り草として「安倍の貞任さまは民の苦しみを思うて源義家に降った」 孫子(まごこ)らにそう伝えたにちがいあるまい。 「貞任資料館」サイトにはそ…

太平洋の大型火山噴火の場所

どうやら、このところの大型噴火って、かなりフィリピン・インドネシア付近に集中しているような感がある。 フィリピンでは、タール山・マヨン山などが2010年に噴火している。 それ以上に活発なのが、インドネシアだ。 前にブログに記したピナツボ火山は…

科学技術:1900年と2000年の最初の十年間の比較

1900年から最初の十年間、どれだけの重要な科学的発見、技術上の発明があったかをリスト化した。 1900 メンデルの法則再発見。 プランク、作用量子の仮説発表 1901 ド・フリース、突然変異の発見 ABO式血液型の発見 1903 原子崩壊説を提唱(ラザフォード…

チベットの王宮 ポタラ宮

チベット自治区のダライ・ラマの王宮の上空からの俯瞰。 かつて読んだ『魔術医師ニコラ』の影響で秘境チベットの神秘的なイメージはいまだに強い。この本は隠れ名作だろうね。 偉大な明治人である河口慧海の『チベット旅行記』は上記の冒険小説にまさるとも…

アンコールワットを空から見る

地球ドラマチックで放送していたけど、クメールの水路型メトロポリスは壮大なものであったらしいです。70万人以上が居住する大都会だったといいます。 クメール王朝は600年間つづき、アンコールワットは繁栄するのですから、現代都市文明より長持ちしたわ…

ザ・数学者 チュドノフスキー兄弟

1980年代、円周率の計算競争が日米間でデッドヒートしていた。円周率を何十億桁まで計算できるかの知恵くらべだ。国内のメディアは当然ながら東大の成果に重点をおき、誇りをもって報道していた。 それに対して、米国で頑張っていたのがチュドノフスキー兄弟…