サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

日常サイエンスで挑む炎暑対策

素人考えではあるけれど科学的な情報ソースを総動員して、この凄まじい炎天下の日本を乗り切る方策をまとめてみます。 なにかの役に立つのなら幸いです。 対象は都会での生活者です。コンクリートとアスファルトに囲まれた人工環境で生きる市民の対策です。…

ジョージ・ブールに始まる異能の人脈

だいぶ昔になるけれど理系の訳本から、ジョージ・ブールに関わる面白い人脈を拾い出したことがあった。それを再掲する。 始まりはブール代数でお馴染みのジョージ・ブールだ。この苦労人は商家の出という大英帝国(19世紀)の階級社会での格差にもめげず、…

イエローストーン公園とオオカミ

1995年にハイイロオオカミ16頭がイエローストーン国立公園に放たれた。以来、緑が公園に戻りだしているというレポートが報告されたのが2004年だ。 公園のエルクが2万頭から1万頭まで半減するとともに若い樹木が繁茂しだしだしたのだ。食物連鎖の頂点であっ…

江戸時代の人口推移の東西比較

板倉聖宣の『日本史再発見』(1993)を読んでいたら江戸時代の相馬藩の人口推移を推定していた。参考文献に速水融などの歴史人口学の資料が参照されていないところを見ると独自に集計された結果なのだろう。 何にせよ江戸時代の人口推移が1720年台に転換点…

熊沢蕃山の越流堤

瀬戸内式気候の岡山をはじめ今回の平成30年7月西日本豪雨による被害の甚大さに自分は茫然自失するテイタラクである。 こうした悲劇を前にして、治水というものを少し別な観点で考えることが必要ではないか。 砂防ダム、堤防などや山林の保護、それにハザード…

始末が悪いパラドックス グッドマンのグルー

ことさらグッドマンのパラドックスを始末が悪いと眉をひそめるのは何故か? まずはじめにグッドマンのグルーを語っておこう。G1) 一般法則は個別の事例のどれによっても確証される 確証(confirm)とはある命題ががある仮説を支持する何らかの証拠を提示して…

ロシア・コスミズムの奇妙さと面白さ

ロシア・コスミズムあるいはロシアの宇宙的思想が再評価されたのは1970年台というが、自分がその片鱗を知ったのは西海岸のネットカルチャーの走りであるマイケル・ハイムの著書からだった。今から20年前だ。 彼の『仮想現実のメタフィジックス』(1994年)に…

かつては科学者偉人伝 そして、巨大組織のパーツへ..

『サブカルと自然科学の変遷相似則』でも述べた内容のバリエーションでしかないが、科学者のモデルもサブカル・ヒーローと同じ変遷を辿っていくのが見える。 1960から70年頃の少年向け漫画のヒーローはアメコミの影響を受けて、孤独な、あるいは突出した能力…