サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

細菌の人類包囲網

前回インフルエンザを擬人化したしたが、今回は細菌の計算論的生存競争という観点で扱う。 抗生物質は細菌から抽出される。抗生物質は細菌が生き残るために編み出した化学兵器なのだ。細菌の武器は他の細菌により克服される。 それは取りも直さず、万能な抗…

データ・サイエンティフィック・ジャーナリズム

話題のデータ・ジャーナリズムとの違いをまとめてみる。 データ・サイエンティフィック・ジャーナリズムは仮説検証型のジャーナリズムである。 「いま、ここで、生起しつつ有る」ことへの仮説が、それも現実に切り込む鋭利な仮説が データ・サイエンティフィ…

ロボット・ダンス

蛯名健一は小柄なボディを完璧なまでに制御しまくっている。ロボット化した身体だ。 さらにこのパフォーマンスは完全にプログラムされている。音楽に合わせるというよりは、動作が音の一つ一つに同期していると言いたくなる。音楽・効果音とのシンクロナイズ…

象さんをめぐる物語

世界の野生の象の減少は止まらない。アフリカ象も例外ならずだ。 棲息地域の縮小、これは砂漠化や開発などに伴う。それに加えて密猟だ。 これは許し難い! そう憤るのは簡単だ。 これら両方の片棒担ぎをしているのが先進国だ。砂漠化や開発などは先進国から…

リゲティのブッディズム的サウンド

ジョルジュ・リゲティで馴染み深いのは『2001年宇宙の旅』での「アトモスフェール」だが、「ルクス・エテルナ」のアナモルフォシスな響きもそれに通じるものがある。 ていうか、よりメディテーショナルなディメンジョンでサウンドクラスターをディスパッ…

継ぐのはマシンインテリジェンスだ

表題の小松左京の小説ではないが、技術的シンギュラリティ=オメガポイントによる地球の温暖化防止策として、ネット上の「超知性」の現出待望論を記した。 しかし、いまのところネット上の計算能力は分散しているとの反論があって、対策の必要性を認めざるを…

特異点による環境問題の解決

特異点とは技術的シンギュラリティのこと。地球で支配的な種である人類は、どうやら自律性と持続性を喪失してきており、このままだと地球まるごと熱的死を迎える可能性が高い。 そうなるとデウス・エクス・マキナではないが、外部からの介入により熱死を回避…

アルキメデスの見出された遺産

アルキメデスのストマキオンは20世紀初頭に一回発見され、そして 1998年に再度、オークションに出品された。 注目すべきは、「230万ドル」で落札された「古代の科学」がSLAC(スタンフォード大の線形加速器)で精密に再生・解読された、その物語だ…