サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

貴重な調査地図 国内線刻文字の地図

古代日本の漢字以前の文字を信じる人は少なくない。あの平田篤胤も神代文字論を残しているのだ。 下図は昭和の調査結果の地図イメージだ。昭和時代は古代日本への学問的な関心が盛り上がった時期でもあり、様々な奇説珍説もあった。 ペトログリフなどという…

自国語で科学できる言語は少ない

前にも同様なテーマを考察したことがある。 「自国語で科学研究できる言語はどれくらいあるだろうか」 ノーベル物理学賞受賞者の故 益川敏英氏は英語が苦手だったときく。それでも一流の研究ができたのは、学術用語が日本語で定義されており、日本語を母国語…

古代の伝統 テセウスの船とノイラートの船

しばしば、日本文化は縄文文化を受け継いでいるとか、弥生文化の伝統が生きているという主張をみかける。 言語的な観点でいえば、両文化ともその時代の言語が現代日本語のどこに相当するかを識別することが難しいので、文化的伝統がどうなっているかを語るの…

技術者 エンジニア語源のメモ追加

以前にもエンジニア=engineerの語源を調べたことがあった。 その補足情報だ。 英語のengineerはラテン語のingeniumから来るらしい。才能にあたることばだ。 技術史家のアーミティジによると 紀元二○○年に発明された戦争機械を記述するために、テルトゥリアヌ…

ライン、あるいは線の実在性

線(ライン)は日々の活動のいたるところに現れる。「歩く、織る、観察する、物語る、描く、書く」ことはラインにそって進行すると文化人類学者インゴルトは指摘している。インゴルトの洞察はあとで触れるとして、自然界における線(ライン)はどうなってい…