サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ありえない出来事 in 21世紀とベイズ主義

アメリカ同時多発テロ事件のように誰も予想もしなかった事件から21世紀は始まった。立て続けに100年に一度どころではなく1000年に一度、そして、サブプライム破綻のように「一万年に一度」のような出来事が21世紀になって生じた。2001年 アメリカ同時多発テ…

トランプ政権がもたらす科学研究中心の西漸(せいざん)?

2017年7月号の日経サイエンスの論文『変わる世界の勢力図』を読んで思い出したのが、4年前の自分のブログ記事「科学業績の中心国の歴史地理的移動の傾向」だ。 まず、キッカケとなった7月号の論文をかんたんに要約しよう。トランプ大統領の発言や政策に従え…

世界の文字の系統樹と科学研究の関係

世界の言語は6000とも7000とも云われる。しかしながら、文字の種類は100にも満たない。 つまりは、自前の言語に合わせた文字をもつ民族?あるいは言語集団というのは少ない。 主要な文字圏は8つに分かたれる。 ラテン文字圏。これには欧米の大半…

さよなら、グレート・バリア・リーフ

つい先月もグレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)の白化現象が壊滅的なダメージをこの世界最大のサンゴ礁に与えているというNewsが出ていた(AFP「豪グレートバリアリーフの白化、想定より深刻 専門家が警告」5月29日) これまで毎年のようにオース…

古代の植物学者 テオプラストスについて

ギリシア古代科学の偉人の一人、テオプラストス(Theophrastus)のことを語っておこう。アリストテレスの後継者にして同僚であったテオプラストスはレスボス島生まれ。父親は裕福な洗濯業者であったという。 師の跡を継いだ彼はリュケイオン(ペリパトス学派)…

(書きかけ)可能世界論と一般相対論的宇宙論の違いは何か

三浦俊彦の「可能世界論」は刺激的な良著であるのは間違いない。様相論理学の拡大解釈によるスペキュレーションである。ある命題Pが必然的ある、可能的である。それを世界wで命題Pが成り立つと考え、「必然的真理をあらゆる可能な世界における真理、可能的…