サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

2020-01-01から1年間の記事一覧

科学技術大国 中国像の変遷とその近未来についての推察

中国の科学技術の著しい躍進のニュースは2020年にも多かった。間違いなく引用回数での科学技術論文の数はアメリカの次に位置しているだろう。何よりも若い研究者の優秀さと層の厚さは、今後の進展を保証している。 技術開発のパワーについては、言うまでもな…

リスク社会からリスク文明へ

コロナ禍で欧米諸国をはじめとして、南米や中近東、インドは軒並み感染者数増と経済活動の低迷に苦しんでいる。感染増大をコントロールできずにロックダウンを行うのは、まだ、ましな方だ。アメリカ合衆国やブラジルなどは、一部都市を除き放置状態である。 …

日本のテイヤール・ド・シャルダンは誰か

カソリック司祭にして自然人類学者で深淵なる思想家というとテイヤール・ド・シャルダンに指を折ることになる。信仰と科学の折り合いをつける進化論的宇宙観をうみだした。あいにくとローマ法皇からその主著は禁書目録に入れられるという憂き目にあうのだが.…

太陽電池による地表黒化効果 ある杞憂

太陽光発電のために地球が熱くなるとしたら、こんな皮肉なことはないだろう。しかし、『スノーボール・アース』なので参照されているブディコ=セラーズ・モデルからの太陽電池の温暖化効果は、まじめに検討しておいた方がいいのではないでしょうか? 過去の…

コロナウィルス ファクターXについて関連することども

2020年11月の時点で、COVID19の第三波が世界中で猛威をふるっている。それでも国別での重症化のリスクの差は歴然としているようだ。 ベトナム、中国、韓国、日本などは感染者数や重傷者数の比率がアメリカ合衆国、イギリスなど欧米諸国よりも一桁以上低い。…

超心理学者は自然科学者となる夢をみるか

アメリカSFの見出しに似ているお題で顰蹙ものだが、ここで問いかけたいのはテレパシー、千里眼、念動などの実在を主張する超心理学が、通常科学から排除される、その要因を少しでも明らかにしたいのだ。 端的にいえば、超心理学者たちが統計的に有意であると…