サイエンスとサピエンス

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真田幸村と大坂の陣

 このところ幸村人気だそうだ。自分も往年の真田ファンである。
司馬遼太郎の隠れた名作『城塞』は何度読んでも飽きない。
真田幸村らの活躍は豊臣の有終の美を飾ったと評してもよいだろう。
 かつて、幸村終焉の地と伝わる安居神社にも詣でたことがある。この狭い社で激戦の疲労と傷にまみれながら部下を労っていた際に、小物に討ち取られた。
 大阪城のちょい南にある小さなお社である。*1

 この地図の下の方に家康の本陣があった茶臼山がみえる。
 幸村たちの赤い鎧の一軍が茶臼山めがけて突撃をしかけた。司馬遼太郎はかくも劣勢な部隊がかくも優勢な包囲軍をあわてふためかせた例は戦争史上にないとする。
 最期のとき、徳川勢をけちらし男をあげたこの勇将の胸中には何がよぎったであろうか?
 首検分の後、寄せ手の武将たちは幸村の首級から頭髪をいただき、その勇戦ぶりにあやかろうとしたという。戦国時代の終わりであった。


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 ときは一年前に遡る。大坂冬の陣の舞台、真田丸も痕跡が街のただ中に残る。そして、ここ三光神社にも幸村の立像がある。周辺の地名も真田山となる。
 大阪人は今でも右大臣秀頼さんに同情を寄せる。確実に滅び行く主君への忠節を貫いた真田への想いも深いだろう。


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 ツワモノどもが夢の跡が、繁華街の一角になっているというのも歴史と文化の味わいがある。

城塞(上) (新潮文庫)

城塞(上) (新潮文庫)

 真田の勇姿とインディアンの最後の戦士とオーバーラップするのはこの映画音楽だ。
真田の武勲へのテーマ音楽としては、どうだろうか。

*1:新しい幸村の像ができたそうだ。イベントをやっているらしい