サイエンスとサピエンス

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フォールアウト

 超高層ビルの崩壊は、メガロポリス、巨大都市、摩天楼の大都会が直面する別種な脅威だ。それをまざまざと実現したのが9.11であった。
『フォールアウト』での教訓は、超高層ビル崩壊がまれではあるが、決して起こりえなくはない。この書が警告するのは、その二次災害によって、瓦解する時に周辺住民や消防隊、レスキュー隊などにもたらす汚染公害についての啓蒙だ。
 アスベストが1970年以前の建てものにはあるため、大気中にその繊維が数週間漂っていた。多くの消防士たちは粉塵による「世界貿易センター咳」に、今でも悩まされている。
 鉛・ダイオキシン・PCBといったものが撒き散らされる。大気だけではなく水質も汚染された。
 日本の大都会もこのような激甚災害にいつ見舞われるか。超高層ビルマグニチュード8クラスの直撃をくらったことはない。為政者はしかとリスクを見据えるべきであろう。



NewYork グランドゼロの現状(A地点)




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