サイエンスとサピエンス

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佐久間象山に学べ

 幕末の英傑に道を示した偉人の一人、佐久間象山を鑑みて、第二の国威発揚を考えよう。
象山は勝海舟吉田松陰の師である。信濃松代藩の生んだ重要な英傑だ。
『省けん録』に言う。
この書で、欧米列強の国防や産業技術の根本になにがあるか、それは詳証術=数学だと象山は言い切る。

証術術は万学の基本たり。泰西にて比の術を発明し、兵一時も亦大に進み、凝然と
して往時と別たり。謂はゆる、下問中して上達するたり。孫子の兵誌に度量数稀勝と
いへるもまたその術たり。

しかも、孫子の昔にさかのぼり、数学が必勝の術であることを論じるあたり、面目躍如たるものがある。
その通りだと21世紀に生きる我らも追認する。
 象山は睡眠を削って数ヶ月で語学をマスターした。その偉才に敬服したのが吉田松陰勝海舟であったのは、どれほどスゴイ人物かを暗示している。我らがネットウヨからもこうした人物を輩出してほしいものだ。国難を救うにはそれくらい努力せねばならないだろう。
 象山の海防論は江戸の防衛にも反映されているんじゃないかと思う。その思想の産物はお台場となって子々孫々の遊興の場となっているわけだ。


省〔ケン〕録 (岩波文庫 青 14-1)

省〔ケン〕録 (岩波文庫 青 14-1)