サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

ザ・数学者 チュドノフスキー兄弟

 1980年代、円周率の計算競争が日米間でデッドヒートしていた。円周率を何十億桁まで計算できるかの知恵くらべだ。国内のメディアは当然ながら東大の成果に重点をおき、誇りをもって報道していた。

 それに対して、米国で頑張っていたのがチュドノフスキー兄弟だ。
実際のところ、彼らの事績は驚嘆に値する。それはアメリカ人以外でもそう思うに違いない。
 彼ら兄弟の片割れはかなり重度の身障者であり、彼らの計算センターはそのアパートであり、その計算機とプログラムは私費を投じ自分自身で構築したのだ。

デビッド&グレゴリーは旧ソ連圏出身である。二人ともウクライナ科学アカデミーで博士号をとった。そののち。アメリカに移り住んだ。グレゴリーは重症筋無力症で寝たきりである。
円周率計算専用のスーパーコンピュータを組み立てだしたのは、レンタルのスーパーコンピュータ使用料が高額だったせいもある。それを尻押ししたのはマッカーサー財団奨励金をグレゴリーが獲得したのも一因だろう。
1989年まで計算競争の一位をめぐる計算の上位に君臨を続けた。
1994年には円周率の効率的な計算式を発見している。

チュドノフスキー兄弟の講演
http://forum-network.org/lecture/unicorn-captivity-science-helping-art


より詳しい紹介

π(パイ)の神秘

π(パイ)の神秘