サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

太平洋と大西洋諸地域の温暖化スピードの定性的な議論

 またまたざっくばらんな議論であります。
アメリカが気象学的な珍事や災害に見舞われるのはなぜかに、間接的な裏付けをするためです。
 気象学的な珍事とはなにかというと、今年になって発生したものがこれだけある。

中西部の酷暑
竜巻の異常多発
ハリケーンの例外的北上
ミシシッピ川の大洪水

 参考:http://uskeizai.com/article/208986126.html

同じ温暖化による災害でも大西洋沿岸のほうが早く現れる可能性があると思います。
 WolframAlfaで大西洋と太平洋を比較しましょう。
pdfGet.pdf 直

平均深さは4300と3900mでほぼ同じ。面積は太平洋が大西洋のほぼ倍である。よって、熱容量は太平洋が大西洋の8倍とみなしてよいであろう。言い換えると大西洋は8倍暖まりやすい

周辺国家の経済活動がその地域の温暖化に影響ならば、大西洋諸国は欧米の活動が前世紀初頭から旺盛であった。早い時点から間に挟まれた大西洋は熱源のそばにあって、暖められ続けた..といえる。

太平洋はどうか。まず、一部の国家であるアメリカ西海岸と日本が経済活動を本格化させたのは、1950年以降中国や東南アジアは80年代以降から、そのヒートアップを開始した。オセアニア諸国もそうだといえる。

 繰り返すが、ザックリとした比較で、大西洋の海水は太平洋より、長期間かつ大量の熱を吸収しているといえよう。そして大西洋の熱容量は太平洋の1/8である。1割強だ。8倍も温まりやすいのだ。

太平洋沿岸の諸国よりも、大西洋沿岸の欧米が早く温暖化の影響にさらされる可能性が高いと思うのだが、いかがであろうか。