サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

人の歩く速度の下限

 どれだけ人はゆっくり歩けるだろうか? 補助道具なしに二足歩行で前進する条件でいかに緩慢に歩けるかだ。四つん這い=ハイハイは、なしだ。
 妊婦やリハビリの人、病人やけが人の移動速度ではなく、健常者が努力して可能なかぎりゆっくり歩く、けして動作を後戻りさせることなく必ず前に足を運ぶとしての「最低速度」はどうなるかを問ういている。

 『不等式の工学への応用』の例題1.15によれば

     v<√(gl)

であり、おおよそ3m/sが走る速度の下限だとしている。
 長さlの振り子がまえに放り出されてから着地するまでのエネルギーの条件だ。振り子なので初速は無関係になる。どんな速度で前に足を踏み出そうともこの式になるというのが、ガリレオの等時性というわけだ。
 駆け足はそうなんのかなあ?

細かい疑問はさておいて、同じ方式が歩く場合には当てはまらないのだろうか?
 1時間4キロという歩行速度の近似値は秒速1m程度であり、たしかに上式よりもはるかに小さな値となる。
 上の例題は貴重な指摘をしている歩幅(振幅)に最低速度は依存しないということだ。走る場合にはだけど。
 歩く場合の最低速度戦略としては、可能な限り歩幅を小さくすることが考えられる。
すなわち摺り足がすごく効き目がありそうだ。大野伴睦牛歩戦術というのがある。
 なので、摺り足歩きは除外しておこう。

歩く時に片足は必ず宙にあるようにして歩いた時の最低移動速度を出せ

 誰か挑戦してみませんか?

参考url

歩行について http://www5.ocn.ne.jp/~konishi/Hokounituite.htm
理学療法士 授業ノート http://www11.plala.or.jp/maemuki/gakusyu-undou09.html

不等式の工学への応用

不等式の工学への応用