サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

生物と都市計画

 後藤新平を尊敬する台湾人は多いそうだが、東京市長であった後藤新平は元来衛生局長であり、医師だった。しかし、彼の名声は先見的かつ先駆的な都市計画家の業績にある。
 ほぼ同時代人で都市計画を創始した人物はパトリック・ゲデスだ。彼の出自は後藤新平にそれによく似ている。とくに瞠目するのは、都市を生物集合体と考える視点というのが根底にあることだろう。

 というわけで、今回はゲデスの『進化のなかの都市』(1915)を参照しておくことにする(読んだことないけど是非に読みたい本ということで)
 タイトルが素敵ではないか! 都市は微生物のコロニーのように彼らには見えていたのではないか?



 ゲデスの策定した都市計画図(上図)は今日のそれとほとんど同じ様式に見える。

 原著はDLマーケットで入手できる。

Patrick Geddes 『CITIES IN EVOLUTION』(原著英語版)pdf


 かのルイス・マンフォードはゲデスの弟子ということで。

都市の文化

都市の文化

 さすが翻訳大国日本!あいにく絶版だが1980年台に出版されている。

進化する都市

進化する都市