アメリカ合衆国ではシェールガス革命とかが進行中で、景気が上向いている。日本もその御蔭を被って日経平均株価が連日upだという。
北アメリカの東海岸側に大量に埋蔵されている。そして、アメリカ合衆国は2020年には天然ガス輸出国になるとも言われている。
それはそれで嬉しいのけれど、シェールガス自体は脱カーボンでもなんでもないのが、気になる。
その主成分のメタンは二酸化炭素の20倍の温暖化効果があるとされるし、シェールガス採掘により地下水の水質汚染は拡大中とも聞く。
早い話、大西洋は海洋としての熱容量が少ない(太平洋の海水に比べてだ)。そのため、気候変化の速度は太平洋隣接の陸塊より早い。
ニューヨークに台風が来襲し、大雪が降ったのは、いつだったか?
グリーンランドの大氷床が溶融しだした北太平洋は、シェールガスによる熱輻射をまともに受けて、大きな変動期を迎えるだろうと予告しておこう。ヨーロッパ大陸もその影響下にあることは言うまでもない。
海洋の熱容量は大気に比べて桁違いだというが、誰も大西洋と太平洋の熱容量の差を問題にした人物はいないようだ。
大西洋の面積は約8660万平方km、太平洋は面積は約1億5,555万平方kmで大西洋の約二倍である。大西洋は1/2程度の熱容量しかないことなる。おまけに北米と欧州は距離が短い。両岸で熱放射しているのだ。海洋にも熱を持つ下水を放出している。
それ故に、北大西洋諸国には気候変動が迅速に訪れると大まかな予報をしておいても間違いはあるまい。
一方、太平洋に隣接する諸国は安閑していられるか?
どうもそうではなそうだ。
気候変動よりは地殻変動が太平洋沿岸では活発化しているようなのだ。マグニチュード9の東日本大震災を筆頭に、最近ではマグニチュード8クラスの地震が太平洋沿岸で数回起きている。
大陸移動の速度が変化するという学説がある。気候変動により大西洋がより拡大傾向を示し、太平洋が収縮速度が増加する。
これは海洋の熱容量の相違に由来するという珍奇な主張なのであるが、ウェゲナーの学説はパンゲアが分裂して、太平洋が収縮する方向にあるとしているのであるから、そんなに素っ頓狂な主張でもなさげである。
なんにせよ、大西洋沿岸がどうなるかを注視すべき時代なのだと感じる。
- 作者: アルフレッドウエゲナー,竹内均
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