スズメほど身近な野鳥も少ないのだが、愛鳥家で知られる中西悟堂の『雀の雑記帳』には2反ほどの畑に三百羽ほどの集団を見たと書いている。かつては雀の鳴き声でミチミチていた田園から集団は消え失せたように思う。
山階鳥類研究所の記事でもそのデータは参照することが出来る。
実際に、日本ではその数が一頃の十分の一となったという指摘が、5年ほど前に立教大理学部の三上修氏の論文『日本におけるスズメの個体数減少の実態』によってメディアに流れた。
イギリスでも同様なことが起きているらしいが、その原因は農薬にあるというのが有力な学説である。
それにつけても毛沢東が人民軍を動員して雀狩りをしたエピソードは、悲しくも愚かしい独裁者政治の顛末を語っている。雀が激減した中華人民共和国の穀物生産量は虫害により大きく減少したのだ。一事が万事、独裁制というのは極端に振れる。アラル海を枯らしたのもスターリン治下の「科学万能主義」と独裁制であった。
現在の大量生産大量消費の営農技術の行き着く先はどうなるかをこの書で学ぶのは悪くない。
毛沢東の逸話もこの本にあった。
- 作者: フィリップ・リンベリー,イザベル・オークショット,野中香方子
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2015/02/05
- メディア: 単行本
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スズメほど身近な野鳥も少ないのだが、愛鳥家で知られる中西悟堂の『雀の雑記帳』には2反ほどの畑に三百羽ほどの集団を見たと書いている。かつては雀の鳴き声でミチミチていた田園から集団は消え失せたように思う。
山階鳥類研究所の記事でもそのデータは参照することが出来る。
実際に、日本ではその数が一頃の十分の一となったという指摘が、5年ほど前に立教大理学部の三上修氏の論文『日本におけるスズメの個体数減少の実態』によってメディアに流れた。
イギリスでも同様なことが起きているらしいが、その原因は農薬にあるというのが有力な学説である。
それにつけても毛沢東が人民軍を動員して雀狩りをしたエピソードは、悲しくも愚かしい独裁者政治の顛末を語っている。雀が激減した中華人民共和国の穀物生産量は虫害により大きく減少したのだ。一事が万事、独裁制というのは極端に振れる。アラル海を枯らしたのもスターリン治下の「科学万能主義」と独裁制であった。
現在の大量生産大量消費の営農技術の行き着く先はどうなるかをこの書で学ぶのは悪くない。
毛沢東の逸話もこの本にあった。
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