サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

おおよその震源までの距離の推測方法

 このところ、大都市近郊での震度5,6クラスの地震が多いようだ。豆知識として、

おおよその震源までの距離の推測方法を説明しよう。とても簡単だ。

 はじめに地震の揺れの名称から確認しておく。最初に来る縦の揺れがP波=primary wave。次に来る横の揺れがS波=secondary wave

P波を縦波といい、S波を横波ともいう。
  P波の伝播速度は毎秒6~7キロ
  S波の伝播速度は毎秒3.5~4.5キロメートル
なので、震源の距離はザックリ計算できるだろう。つまり、P波で縦揺れ来た後、n秒でS波の横揺れがくるとするれば、
  距離D=2.5キロ/秒 ×n秒
例えば、6秒だったら、15キロくらい離れた地震だとわかる。時計を見るのがいいが、そんな余裕もないことが多い。

心の中で「カチ、カチ」という心理的な秒のカウントでもそれほどはずれない。
 
 もちろん、震源の方向はわからないがおおよその距離がわかるだけでも、避難行動につかえるだろう。
 雷のピカから雷鳴が聞こえるまでの時間で距離を測るのとの同じ原理だ。

 内陸のどでかい地震(直下型)は縦波と横波が間髪を入れずやってくるのは言うまでもない。

 一方で、東日本大震災のようなケースは海洋型なので、この方法でカウントして距離は推算できただろう。