サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

東日本大震災 余震状況の更新

 まだまだ東の大地の鳴動は止まず。4月22日までの東日本大震災の余震の再集計を行います。
 余震の空間的な範囲設定は個人の判断でやってますので、ご了承ください。
【追記】5月28日の最新版はこちらです。
http://d.hatena.ne.jp/Hyperion64+universe/20110528/1306583381

1)集計表
 いつもながら、こちらが震源地と発生月日の元データです。*1



2)日別の余震回数推移
 一ヶ月目にして再度増加するなんて誰が予想できたでしょうか。この分では先月23日にような二番手がくるかも知れないです。



3)余震多発5箇所の推移
 余震回数が多い5箇所である千葉東方沖、宮城沖、福島県沖、福島浜通り、茨城沖の回数の加算グラフです。積算して折れ線にしたものです。


4)マグニチュードの分布
 4月11日までを青の針山で、4月22日までを赤の針山で比較してます。
 縦軸は回数、横軸がマグニチュードです。
 こころなしかマグニチュードのピークは左にシフト、つまり、減ってきてます。



 一日における発生時間帯と地震の大きさを参考のため出品します。
夜間のHighがやや多いのが気にかかりますね。



補足:
 関東や甲信越を含めた周辺地域の誘発地震の情報を補足しておきます。周辺地帯は「赤」です。「青」が本来の余震地域です(青は 2)のグラフに同じ)。
 余震の上下に応じて、誘発地震も上下しているかに思えます。
やはり関連性が高い感じですねえ。

もとにした震源地域と集計値です。


 一刻も早く大地鳴動が沈静化しますように! あちらこちらの活断層が目を覚ましませんように!


 地震のエネルギー分布=マグニチュードはGutenberg-Richter則に従いますが、これはいわゆるべき乗則です。そして、このブキャナンの本にあるように、発生の周期性はあまり期待しないほうがいいのかもしれません。いつくるかなのではなく、どのくらいの確率でどの位のマグニチュードが起きるか、しか語れないのでしょう。

ご参考

歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

追記:2011年7月14日までの余震集計をこちらにupしてます
http://d.hatena.ne.jp/Hyperion64+universe/20110714/1310636490

*1:tenki.jpが情報源です