サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

2025-01-01から1年間の記事一覧

自然科学の100年間の成果比較の分析の例

「2025年最大の科学成果に「再エネの普及」 米サイエンス誌が選出」という日経新聞の記事が今朝(25年12月19日)目を惹きました。 そう言えば、今年は量子力学誕生100年でしたね。 先ずは、その記事の10大ニュースを引用しましょう。 提供された資料に基づき…

中国の科学発展の展望:ソ連のケースからの推定

2025年時点で中国の科学技術力は先進国より抜きんでた存在感を示している。量子コンピュータの研究、AI開発やヒューマノイドロボットの盛況、それに有人無人によらず進化する宇宙開発、核融合炉や各種の半導体の自国内開発など目覚ましい。 アメリカがトラン…

Dの一族 Deep、DarkそしてDoom

機械学習はいつのまにか深層学習(Deep Learning)に名称が塗替えられたように、AIの用語にはDeepが頻出する。 煩わしいのでAI検索させよう。 Darkを含んでいることにも注意したい。 AI・機械学習関連 ディープラーニング (Deep Learning):" data-complete="…

ビッグデータ&計算パワーによるパラダイムシフト

目新しいことではないですが、科学の分野での発見は著しくICT(情報通信)革命がコアになっています。 最近に気がついたのは三つの分野の例 1)宇宙観測が広大な光年をまとめて処理できることになった。例えば銀河系の恒星の位置と運動をまとめて観測して、…

ポチョムキン理解とハルシネーション

最新のLLMが持つ欠陥であるポチョムキン理解は概念レベルの機能不全だそうだ。研究者のよれば手続き型知識が分離しているために起きるそうだ。 それぞれの抽象概念を正しく説明できるが応用例が間違っている、それも微妙に誤っている現象が多く観測されたそ…

アメリカ富裕層の健康リスク

周知のように格差社会のアメリカでは所得に応じて健康リスクが大きな差がある。 低所得層は肥満率が高く、健康状態も悪いとされる。富裕層は逆に健康な体形に近く、健康的である。平均寿命も健康状態に応じている。 しかしながら、富裕層はそれほど健康であ…

戦前戦後の日本数学の光芒

はじめにデュドネの本の引用 20世紀には世界大戦,革命が数学の諸学派に大きな変転をもたらした. さまざまな異なった政治的,社会的条件の国々で説明し難い出来事が起きている.それまで国際的に名の知られた数学者がいなかったソ連とポーランドに1914年か…

組合せ術、普遍言語と記憶術の末裔 LLM

生成AIの発展は急速であり、その記事が目につかない日はない。手法も適用範囲も日々拡大しており、社会へのインパクトは大きい。これまでのIT業界のばずわーどであったDXとかブロックチェーンとかを超えるであろう。 とくに、大規模言語モデルは人の言語処理…

生成AIのかたり:唯唯諾諾と犬のような忠誠

相談ごとに対する最近のAIの制作物をつぶさに読み、見て聴いて感じたことを率直に書いてみる。 ネガティブな表現や発言はほとんどない。人さまの質問にまっとうな事実を巧妙にまとめて返してくれる。 なんとももまあ心地よいことばを並べ立てるのに長けてい…

最近の不可測な津波2件と防災科学の知識

ここのところ、到達時間と規模が読めない津波が起きている。今年、7月のカムチャッカ半島の巨大地震による津波と、22年1月のトンガ沖海底火山による津波がそれだ。波動の伝達メカニズムが未解明なためで警報システムにモデルが組み込めれていないためであろ…

人類の温暖化適応形態についての半分科学的推論

前に書いたコンテンツですが、もう一度書き改めました。 1)身体が小さくなる。 恒温動物のベルクマンの法則を逆に外挿するとそうなるかも ja.wikipedia.org 2)手足が長くなる。 寒冷地適応した動物は短かい脚を持つというアレンの法則から。暑くなると長…

抹消された物理学者の天才ヨルダン

量子論の建設者としてボーア、ハイゼンベルク、シュレディンガー、そして、デュラックとパウリは有名であり、評価されていると思います。アインシュタインやドブロイを追加してもいいでしょう。他にもゾンマーフェルトやボルンも同じくらい重要かもしれませ…

AIと電力とを暑い夏に考える

投資の勉強会や専門家のおすすめは、アメリカの株かなんかであり、SP500にせよオルカンにせよ、それらの中にはハイテク産業(半導体やビックテック)定番である。 現在のアメリカの株高はAI誘導であることは間違いない。その当然の産物は大型データセンター…

生成AIの登場と核抑止力の破れ

相互確証破壊(MAD)は核保有国同士の抑止力を説明している。核による先制攻撃を乗り越えて報復できる反撃力を保持することで、ハルマゲドンを抑えるという考えだ。 核使用はそれを使った国が確実に反撃されるという脅威によって、これまでのところエスカレ…

グローバル化の進行への節目 コロナとトランプ政権

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は, 2019年12月初旬から2020年には全世界に蔓延した。 ここで扱いたいトランプ政権、その第一期は2017年1月20日 – 2021年1月20日である。 この両者は国際関係における大いなる転換点を象徴しているようだ。 感染力の高…

フェルミのパラドックス再説

中国最高のSF作家である劉慈欣の『三体』はホッブズ的文明観をド派手に展開している。つまり、「万人は万人にとって狼である」を「すべての宇宙文明はすべての宇宙文明にとって狼である」という立場から、「暗黒森林」なる説をプロットに盛り込んだ。 これを…

人類と個人はパスワードによりどのくらいの時間を費やしてるか(フェルミ推定)

1年間に人類はパスワード入力によりどのくらいの時間を費やしているのであろうか? 前提:各人が1日に10回ほどパスワードを入力するとしよう。一回あたり入力の時間を5秒とする。1年を360日とする(休みがあるというより簡便化のためである) コンピュータ…

電子のスピンについての走り書き的省察

量子力学で扱うスピンは位置や運動量とやや異なるようだ。 オランダのネーターボーイズの一人ヴェルデンの代数学史はその経緯を記載している。 1878年にクリフォードが多元数代数を定義。リプシッツが4次元回転にそれが利用できることを証明した。Diracが192…

IDとパスワード管理に振り回されて

仕事と生活に必要なIDとパスワードの数は自分の場合、40くらいになつている。 当然ながら、パスワードの使いまわしするなとか、パスワード強化や更新などはおろそかになりがちだ。 情報機器は複数あるし、その機器の切り替えもある。 何が起きるかというと…

マルチモーダルAIの悪用事例の予防策

テキストに加えて画像データや地図データを組合せて、さまざまな用途が急速に拡大しているAIであるが、楽天モバイルで起きたようなシンプルな詐欺ではなくてもっともっと功名な悪用が拡大しそうです。 例をあげてみます。 女性YouTuberが新しい国での生活を…

機械論と目的論、そこに場外乱闘者の確率論

古典力学の世界観は「機械論」として語られる。ラプラスの悪魔がしろしめす宇宙だ。原子論をそれに突き合わせてると判明さを増す。宇宙の全粒子の行方は現時点ですべて予想可能なのだ。これは決定論とみなせる。どうもがこうと現時点で未来は決まっているは…

(言語的観点から)GAFAMはどうしてUSAに生まれたか?

GAFAMのような巨大なプラットフォームビジネスがアメリカに生まれ、日本に生まれなかったかの理由はいろいろあると思います。管見によれば言語的観点からの論議はないようです。ここにメモっておきます。 英語圏であるからというのが自分の解答です。理由は…

歴史は繰り返す、のか?

「歴史は繰り返す、1度目は悲劇として 2度目は喜劇として」なるマルクスの言葉がある。この言葉はマルクスが初めて述べたわけではないようだ。 ローマの歴史家クルチュウス=ルーフスが初めだそうだが、マルクスもそれを踏まえての言い換え(パロディ)だっ…

日本における偶然論と確率論の系譜抄

確率と統計を一般市民に知らしめたのは寺田寅彦だと言えるでしょう。 『電車の混雑について』はその好例であろう。混雑した電車と比較的すいた電車の交代特性をわかりやすい語りで伝えてくれるのだが、そのくだりに「確率」が登場する。 個々の乗客が全く偶…

占いを信じますか?

占星術を信じる米国人は半数以上という調査があります。 自然科学でいえば星まわりが運命を決めるみたいな考えは非科学的とレッテル貼るでしょう。星座と人の間に直接的な物理的な関係はありえないという全うな考えからの無理からぬ判断です。 昔から科学者…

山火事(森林火災)をサイエンスする

今年のロサンゼルスの大火は山火事による延焼であったが、空前の被害額になるといわれている。高級住宅街のパリセーズ地区(9300ヘクタール以上で、5000軒以上の建物)が焦土と化したのだから、そうなる。 この地区は火災保険がかけられない住宅が多かったと…

プラシーボ効果と痛み

関係なさげな書籍で行き当たったのが「プラシーボ」の話題。 まずは『RCT大全 ランダム化比較試験は世界をどう変えたか』の「偽手術」に関する 記載から。 「プラセポ手術 -偽手術、シャムオペともいう- は、手術が患者を助けるかどうか判断がつかないときに…

予防原則の覚え書き

予防原則とはどのようなものか。それは国家間、国家、組織の環境リスクに関する行動原則の一種である。事前措置に関してのマニュフェストといってもよいだろう。 1)「重大または不可逆的な損害の脅成がある場合、十分な科学的確実性の欠如を理由として、環境…

リスク、失敗と事故 文献リスト

まだあるけれど、これらを分類しておきたい。 「実用&実務向け」「基礎理論」「生活&常識」「技術文明」 という感じかな。 「悲観主義芸術」という括りで失敗の教祖である仏蘭西文学者セリーヌとシュルツの「ピーナッツシリーズ」やカート・ヴォネガットも…