先週の『ブラタモリ』に啓発された。赤色立体地図はまことに裨益すること大だ。地形のダイナミックを手に取るように理解することができる。
発明者の千葉達朗(アジア航測)に脱帽する。
貞観年間の富士山の大噴火は有史上最大の噴火とされるが、その正体がまざまざと浮かび上がる。それらの火口列が大室山の近傍にあるのだ。直線状にそれらがあるのが気になった。
富士砂防事務所にある「富士山周辺の赤色立体図」を利用して、宝永火口との関係をまとめてみた。
宝永噴火は江戸時代の1707年(宝永4年)の出来事で江戸に大量の火山灰をばらまいた。しかしながら、貞観年間の噴火は864年(貞観6年)から866年(貞観8年)の出来事で富士山の北西10キロの地点での火口から大量の溶岩が湧き出た。
富士山頂から北西に伸びるこの直線(青の矢印)に貞観の火口も宝永火口も存在するのが興味深い。有史来のマグマ活動の動きがこの断面(富士山の横断面)に沿って起きているような気配だ。
富士山噴火―ハザードマップで読み解く「Xデー」 (ブルーバックス)
- 作者: 鎌田浩毅
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/21
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