マスダールシティという壮大な都市開発は、アラブ首長国連邦 (UAE) により2006年あたりから着工されたビッグプロジェクトだ。
2016年までに200億ドル投入して、人口5万人の街を砂上に創り出す。環境に優しくユーザーフレンドリーな最先端エコシティが生まれ出る、はずである。
どうやらこれまでに建設されたのは目標の5%程度らしい。産業集積も停滞していようだ。
当時の鳴り物入りの夢のプロジェクトだったようなわけだが、このハイテクシティのニュースは2023年8月時点でググっても古い記事しか引っかからない。
2016年の下記の記事が計画縮小を奉じている程度だろうか。
かなり現在に近い状況報告を客観的に行っているのが、MIT Tech Reviewerだろう。
MITはこのプロジェクトに本格的に参入して、マスダール工科大学 (MIST) に関与していたからだ。
しかしながら、著名な建築評論家のオウロウソフが早くから指摘していたように、「ゲーテッド・コミュニティ」という差別前提のコミュニティを経済力によって力ずくで作る試みは危うかったわけだ