サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

象さんをめぐる物語

 世界の野生の象の減少は止まらない。アフリカ象も例外ならずだ。
棲息地域の縮小、これは砂漠化や開発などに伴う。それに加えて密猟だ。
 これは許し難い!
そう憤るのは簡単だ。
 これら両方の片棒担ぎをしているのが先進国だ。砂漠化や開発などは先進国からの投資もそうだが、地球温暖化(グローバル・ワーミング)がその黒幕であろう。
密猟とて先進国(新興国も)の富裕層が密売をしているからに違いあるまい。
 アフリカ諸国も温度差はあるが密猟取り締まりをしているのだが、象が凶暴化して取り締まり側が象を射殺するはめになることもあると聞く。
 なってないなあ、とアフリカ人を馬鹿にすることも出来ない。野生動物を駆逐し、絶滅させることにかけてもヨーロッパやアメリカは先進国だから、日本とて例外ではない。
 長期的に見ればアフリカ大陸は野生動物との共存をうまくやってきている。
例えば、南北両アメリカで馬は有史以前に滅ぼされている。中国大陸での大型哺乳類の伝統などは死者累々たるものがある(パンダなど例外だ)

 象の群れの行動はかなり解明されている。助け合う様や子育ては人類の遠い先祖の集団もかくやと想像せしめるものがある。
 お鼻が長いゾウさんたちを滅ぼしてはならない。

象のための闘い

象のための闘い