裁断して両面スキャンをかけるのは、どんな本でもできるわけではない。
貴重な本、大切な本、人に読ませたい本などがあるものだ。また、そうした本こそ、手にとって読みたくなるのだ。
このような場合にはどうすればよいか。
フラッドヘッドスキャナーとDocuWorks(富士ゼロックス)ソフトがあれば、それはできる。*1
フラットベッドスキャナーはTWAIN対応であればいい。要は普通のスキャナーで十分ということだ。あえてゼイタクをいうと読み取り速度が速いにこしたことはない。
家庭でもよく使われる複合機だと読み取りは速い。標準的なコピーの速度が速いためである。
売れ筋にあるようなキヤノンのこの機種などで十分であろう。
Canon インクジェットプリンター複合機 PIXUS MG6130BK ブラック
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ブラザー工業の複合機も最近は売れていると聞く。多機能で、割と安めの価格帯であるからだろう。
BROTHER MyMio A4インクジェット複合機 DCP-J715N
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厚い書籍をコピーするさいの枠線や歪みを除去してくれる機能だ。
これをスキャンモードで搭載してくれたら、ブラザーの複合機売れますよ!!
とにもかくにも、
普通のコピー機でページを複写してゆくので、本そのものは解体する必要がないのだ。
DocuWorks(富士ゼロックス)の特徴は、バラバラに読み込んだページを独自のデスクトップにアイコン化してくれることだ。スキャナーをここから呼び出し、読み込みを行うわけである。200〜300dpiの精度でいいだろう。
その他、回転や拡大、簡単な編集作業もできる。OCRなども対応している。
PC Windows上のアプリである。
これをマウスでドラッグ&ドロップで束ねることもできる。
基本的には、スキャンしてできたページのイメージを一括でたばねることができる。
やり方というほどのものはない。
普通のコピー機でページを複写してゆくような作業を繰り返すだけだ。スキャナーで
なんども複写し、さいごにDocuWorksで束ねる。そうすると本の似姿ができあがる。
貴重な本はこうして本の姿を残す。表紙はカラーでスキャンする。本文は基本白黒だ。
スピード優先だからだ。そのかわり、厚い本は中央が黒くなるし、ページがやや歪む。
たいがいの本は20分以上はかかることを覚悟しておいてほしい。文庫本でも同じくらい時間がかかる。それに、スキャン中は両手がふさがるのであまり他のことはできない。でも本が、傷つくことはない。それが救いだ。
このようにして出来上がったファイルの形式はもちろん、DocuWorks形式のファイルなのだ。フリーのViewerがあるので、パソコンであればどこでも読書が可能になる。
KindleやiPadなどの電子書籍リーダーで読みたければ、PDFに変換することもできる。
知られざる優れものアプリである。
自分はこの方法で500冊ほどを非裁断自炊している。これも自炊による電子書斎であると自負する。
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本をバラサズに電子化したいヒトには、こういうやり方もあるわけだ。
その経緯などはこちらの本も参照していただきたい。
iPadでつくる「究極の電子書斎」 蔵書はすべてデジタル化しなさい! (講談社+α新書)
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