サイエンスとサピエンス

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マルクス主義的素粒子論

 この奇妙な組み合わせは、少なくとも一つだけ日本でも開花したことがある。

 坂田昌一の率いた素粒子理論の研究グループだ。坂田モデルはゲルマンの八道説に先立つ素粒子の複合モデルであり、クォーク理論に遠い先祖であり先駆けとみなせる。
 ノーベル賞に輝く小林・益川理論坂田学派から生まれた。
坂田昌一エンゲルスの『自然の弁証法』に魅せられて自然界の階層性を信じたという。
自分もかつて『自然の弁証法』を紐解いたがそれなりに面白い。
 だが、後にも先にもマルクス主義的な自然科学は、まともなものが生まれなかった
 なぜだろうか? 
ヘーゲル哲学の逆立ち思考は、いくら唯物論的な基盤をもっていても分析的な思考とは縁がないからだろうか。
 このような変種が育つ日本はオオサンショウウオの国だけのことはある、サスガだ!
サスガの坂田昌一だ。

自然の弁証法 抄 (科学的社会主義の古典選書)

自然の弁証法 抄 (科学的社会主義の古典選書)