石井 吉徳氏の『海洋資源大国は「幻」 質を見ねば国を誤る』について私見を開陳しておく。
濃縮性がない深海のメタンハイドレートについてはエネルギー収支上からして、マイナスになる可能性が高いとする、石井氏の所論は概ねそれはありうると思われる。
だからといって、即座に開発を取りやめる必要性は感じないが、過大な期待は慎むべきだろう。海洋資源開発以外に海洋の開発は進めるべきであり、有人宇宙飛行の投資よりはるかに意味があると思われる。⇒『人類の宇宙進出』参照
メタンハイドレートについては西澤潤一氏らが別の視点で「危険性」を指摘している。それのリスクのアセスメントせずにメタンハイドレートの資源化推進はあり得ないと信じる。
メタンガスは二酸化炭素の44倍の温暖化効果がある。シベリア永久凍土層のメタン漏出が懸念されているのに、さらに人類が海洋中からメタンハイドレートを掘り起こして、大気拡散させる事態は重大な危機を招来すると警告している。
散在するメタンハイドレートを海洋中から収集運搬するプロセスで、メタン漏洩は不可避とみるのは妥当であろう。比較的取り扱いやすい石油ですら流出事故に事欠かないのだ。
人類の自滅を招くような間抜けな乱開発だけはどか自粛してほしいものだ。
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本書は出版されてから十数年経つが社会は改善されているように感じられない。
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