サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

蔓延する文明停滞の予兆

 今後数十年で激変する環境。環境と言っても自然環境だけではなかろう。
世界の安定性に不可欠な経済環境がどうなるか予断を許さない。
おそらく資源の価格は乱高下をおこすであろう。それはすでに石油で発生した。
ついで、レアメタルがホットになっている。幾つかの希少資源は経済成長のボトルネックとなる。
 食糧も例外ではない。2008年にはエネルギーと連動してトウモロコシや大豆が高値を呼んだ。買い負ける日本などと一時は騒がれたがそれも本番前の練習にすぎない。

これすらもほんの序の口でしかない。気象の変動性は従来の異常気象の枠をはみ出る。それにより、噴き出す自然災害のうねりは輸送・貿易・交流をおおきく妨げる。台風・火山・地震津波・洪水・疫病・大火災・旱魃が大規模化することになる。
 国際的な互助システムは焼け石に水となろう。押し寄せる甚大な激震に近代世界システムは耐えることができるだろうか?
あるいは、人類生存に適した自然環境のホメオスタシスは達成できるだろうか。

ナポレオンの恐るべき発言は予言的性格を帯びる。
「我々は生き残る(=理解しあう)ために殺しあわなければならないでしょう」

やはり、科学を極大化しないと生き残れないかも。
バイオ・ナノテクノロジーが崩れ行く生態系を支えるかもしれない。海洋水の酸性化を防ぎCO2を吸収するなどなど。
科学技術の方法論的な暴走に賭けてみるのだ。