東京堂出版の『災害予知ことわざ辞典』から、気になることわざで、地震にかんするものをセレクトしてみた。
・朝日黄色く、月の色赤く、星の光冴ゆる時は地震あり
・よく曇っている時は地震があっても軽い
・午後九時に赤く雲の焼けたる時は地震あり
・大風、大雨に地震なし
・寒中に非常に暖気が来た時は地震の兆
・神前、仏前に供えてある蝋燭が弓なりに幽りまたは砕けると地震あり
・天候静かで悪日でりが続く時は地震あり
・地下水または井戸水が濁る時は地震あり
・時はずれの大潮引は大地震のきざし
・海水の色紅くなる時は大地震あり
・地震の前は身体がだるく見苦しい
・朝、キジが鳴くは晴、夜鳴くは地震のきざし
・カラスが早口で鳴く時は地震あり
・寒中にミミズが多く出る年は地震あり
・大地震の来る前には地熱高まり、樹木の花返り咲きするもの多く、
野菜類おおむね上作なり
・やすで虫がたくさん落ちる時は地震あり
・活火山の煙が少なくなると地震がある
・太陽の黒点多き時期には地震多し
・水の温度が普通温度よりも四度以上高くなった時に地震あり
この他にも50以上のことわざがある。昔の人がいかに注意を払って、規則性を見出そうと試みていたかが、わかる。
しかし、「大風、大雨に地震なし」というのは単にマレな事象の同時発生が少ないということだけかもしれない。そうは言っても低気圧があるときに大地震は少ないような印象はある。
また、「太陽の黒点多き時期には地震多し」というのは、黒点観測など日本人は江戸期に一部の蘭学者がやっただけであろうから、ホントかなと思う。
しかし、地震学者たちが予知よりも防災にシフトし始めただが、上にもあるように「宏観現象」を含めて自然観察を継続してゆくことは大切だと思う。
- 作者: 大後美保
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地球物理学者の力武常次は晩年になって宏観現象の研究に没頭した。それはそれで重要なテーマだと思うのだ。彼は松代群発地震で発光現象を観測したことがある。
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