サイエンスとサピエンス

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国勢スケーリングの概説

 前のブログで述べたのことを再説してみたい。
交通網のスケーリングによる国家力の比較
主要国の鉄道力
で使ったスケーリングの有効性を確認するためであります。
 国家の地理的な大きさを適切な大きさに変換する。それを国勢スケーリングとしています。
 日本とアメリカの国土のサイズを比べてみましょう。

なんというか、小さい日本だなとは分かりますが、どうも見通しが悪い。モルワイデ図法ですが、図法により表現も変わってたりするのです。
 そこで国土面積を正方形に置き換えて比較します。赤は日本、青は米国であります。

 こうすると国勢スケーリングの根元である国家の代表長さの意味が了解されるでありましょう。正方形の辺が国の大きさを代表するのであります。
その代表長さで交通網をスケーリングすれば、ネットワークの緊密度の目安となるわけであります。

 さらに、加えて、黄色を中国、緑をドイツ、紫を英国、橙色を韓国として、正方形で比較してみます。米国と中国は規模的には、ほぼ同等なわけです。

 今日では、国力の差は大きさではないことが如実になっています。米国と中国ともに巨大な面積を誇っています。資源も半端ではない。でありますが、中国では過密化が米国では過粗化が行く手に待ち受けています。
中国人一人あたりの国土と資源の分前は低く、米国人は国土の多くを使いみちのない荒地が占めているのであります。水不足は両国に共通の悩みであります。

 国土の狭さはエネルギー&資源の効率化と変化の機敏性をもたらします。私説ではありますが、21世紀は小国寡民の主導する時代になると考えております。