サイエンスとサピエンス

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ロボット先進国になるべえや

 先ごろ気がついたのだけれど、日本国の直面する大きな課題の幾つかはロボット先進国になることで解決できる。
大きな課題とは、1)少子高齢化で福祉分野の立ち遅れ、2)天災と人災の増加。地震や火山爆発ひいては原発事故への対処法、3)資源不足。逆転するには海洋に眠る資源を開発するしかない

 1)でありますが、かつて海外メディアで日本は福祉分野でロボットを投入しようとしていると報じているのを目にした時、これはひどい冗談だと思ったものだ。
しかし、福祉分野での人力頼みの介護や改善されない労働条件というのを知るにつけ、やはり先端技術であるメカトロニクスを投入するにしくはないと考えるようになりました。
 ここは筑波大のHALに期待するのだ。介護の現場や家庭での老々介護のための電化製品として、よりポータブルで安全な介護支援製品に仕立ててゆくのが日本人の正しい選択肢であろう。
 また、人間そっくりアンドロイドのメイド型介護ロボットの候補として大阪大学の石黒研究室の製作物に期待する。
 フィギュアや初音ミク好きの「オタク」がヨボヨボ老人に成り果てた近い将来には、きっと彼らの好みに即した介護をしてくれるであろう。不気味の谷など彼らには存在しないのだ。

2)災害現場でのロボットの投入は始まったばかりであります。
 地震、台風、火山、津波と洪水に加えて原子炉暴走をすべて体現する大変な国には必需品だと自分は思う。
 悪路や障害物や劣悪な環境を乗り越えて現場の状態を把握するにはロボットが一番だ。洪水や地震で倒壊した建造物から被災者を救助する知能ロボットを早急に開発すべきであろう。それが、かの『鉄腕アトム』の理想に近づく事になる。一方で遠隔制御で災害現場で力を発揮するケースには『鉄人28号』型の投入が望まれる。
 これら災害救助ロボットを自衛隊に配備するのが政策とされるべきだ。災害救助用に各種の先端ロボットを装備する国というのはなんと清く正しい国であることか。
 海外ドキュメンタリー[http://www.nhk.or.jp/special/onair/101017.html:title=『貧者の兵器とロボット兵器
〜自爆将軍ハッカーニの戦争〜』]で報じられたような人殺しロボット兵器を使いまくる国へのアンチテーゼとして、日本は立つべきであろう。自衛隊は人命救助兵器を装備した史上初の軍隊となるべきと信じる。

3)資源大国に変貌する千載一遇の好機が日本にある。海洋資源開発であります。排他的経済水域で世界第7位、そこに火山帯が多く含まれるということは、金銀やレアメタルなどの鉱床が豊かに含まれことでもあります。エネルギー資源なども潤沢でありましょう。
 その開発には無人探査と採掘ロボットが不可欠なのであるとは多くの専門家の意見であります。
 海洋開発は宇宙開発よりも優先される事項です。なぜなら地球温暖化に備えて、海洋や海底への移住、食料の確保など海を基盤とした生活圏に国ごとシフトするという道筋を選択肢として考えてゆかねばならない「かも」しれないのです。
 ついでながら何十億円を投じて宇宙飛行士一人を大気圏外で遊泳させるのはコストパフォーマンスからして、税金のムダではないかと思います。
 それより高学歴ワーキングプアになりかけの博士たちにその何十億円という研究資金を配分して、無人宇宙開発や海洋開発に、あるいは福祉ロボットや救助ロボット開発に振り向けるべきではないかと真に念じる今日この頃であります。有人宇宙開発は他国に任せましょう。
 なぜなら、広い分野の専門知識と技術開発が拓けてくると同時に日本のお家芸である分野を再び開拓できるからであります。