サイエンスとサピエンス

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複数の東北地方の火山が部分的に5〜15センチ沈み込み

 「複数の東北地方の火山が部分的に5〜15センチ沈み込み
 本日のニュースはちょっと希望をあたえる。すなわち昨年までに大地震後に大噴火が来ると火山学者が警告を出したものだが、その危険は遠のいて行く感があるからだ。
 火山の直下のマグマ溜まりが押し広げられたので、噴出の圧力は減少するのだ。それというのも火山は噴火前に「膨張」することが観測されるが、今回の観測はその逆だからだ。
 東日本は太平洋側に引っ張られた。となると富士山のマグマ溜まりがどうなるかが気になるところだ。
 国土地理院の発表によれば東北地方を中心に、東向きの地殻変動が継続して見られるとのことだ。しかし、下図の移動量マップでみると富士山はやや東よりに移動している程度。

すなわち、
富士山の地下のマグマ溜まりには、圧縮力ではなく引張力が働いたと推測しても良かろう。この状況では、ダイレクトに噴火を誘発する要因にはなり難いのではなかろうか。