サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

天国か地獄かの問いへの気の利いた回答

そりゃあ、マーク・トウェインのそれに勝るのはない。
「気候で選ぶなら天国だが、友人の多さで選ぶなら地獄だ」
パスカルの賭けのような非人間的な解答ではない。
 彼はハレー彗星とともに生まれ、ハレー彗星とともに地球を去った。
76歳だったわけ。

 晩年の政治的な公正性のプレゼンスといい、実に尊敬に値するアメリカ人であった。
その「ハックルベリー・フィンの冒険」は老若男女がいつ読んでも楽しい読みものだ。
 フィンが少女に扮装して訪れた家にいた老女の眼力ときたら、迫力満点の老人の叡智全開だ。こんな老婆はイマドキいない! 
男の子と女の子は投げ方が違う!、と変装なんてあっという間に見抜かれてしまう。
溺死すると男はうつ伏せ、女は仰向けに浮かぶなんてとはここで学んだようだ。
彼の育ちはミシシッピ川沿い、川が彼の親みたいな存在だ。

ハックルベリー・フィンの冒険〈上〉 (岩波文庫)

ハックルベリー・フィンの冒険〈上〉 (岩波文庫)