ニワトリの窮状というかアウシュビッツ収容所的状況に同情する人々はそれほど多くはない。
鶏たちの生殖→食肉工場はある意味では牛の口蹄疫の惨状もなんのそのだ。牛の方はまあ一挙に大量処分されたわけだが、カチンの森のようにね。ただ牛といえども死を知っている。仲間の屠殺を見ている牛たちは、ブルブルと身体を震わせて立ちすくむのだ。
でもニワトリの場合は恒常的な死の工場でひたすら産卵と肥育の毎日なわけだ。
そうした行為を巧妙にマスキングして現代人はスイーツだ、カロリー減だなんて毎日をおくっているわけだ。
なんとも罪深い我らであることか!!
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仏教徒の風下にもいられない。どんな現代人もこの罪過からは逃れられまい。
いいとこ取りですまし顔している菜食主義者もグリーンピースもどんな人間も例外ではない。ダブルスタンダードと二重トークは人類のデファクトスタンダードだね、こりゃ。
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いきものを鬼畜のごとく飼い殺しにする人類とは...。
やがて鉄槌が降ろう。イヤハヤ、このような自己嫌悪に落ち込んだのはバタイユだけではあるまい。
そういえば、彼はこの凄惨な生物世界をその宗教論の冒頭においた。
- 作者: ジョルジュバタイユ,Georges Bataille,湯浅博雄
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