サイエンスとサピエンス

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火山の火砕流で全滅した都市

マルティニーク(Martinique)島は西インド諸島に属する火山島であります。
 1902年5月8日に活火山のプレー山が噴火し、麓のサンピール市を一瞬にして灰燼に変貌せしめ、2万6千人を葬り去った。生存者は4名だけと伝わる。
 20世紀初頭の本事件は世界中に衝撃を与えた。
 その事件はいくつかの都市伝説のもとになり、火山の噴火で全滅した都市で、地下牢の囚人一人が生き残ったという小説がモノされている。

 それはさておき、プレーの溶岩塔が一時期形成されたことを書き留めておきたい。
これがその当時の写真である。この溶岩塔は崩壊してしまった。

 しかし、高さは300m、太さは100m以上のタワーが出来上がった光景はさぞかし異様なものだったに違いない。
 おそらくこの写真を見て、海野十三は『怪塔王』の着想を得たのではないか?さらには黄金バットの敵役ナゾー(実はナチの科学者エーリッヒ・ナゾー)の「ナゾータワー」に連なっていくのではなかろうか?
 火山の造形力に驚異を覚える今宵であった。


火山噴火―予知と減災を考える (岩波新書)

火山噴火―予知と減災を考える (岩波新書)

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