サイエンスとサピエンス

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ドイツはアジアンを蔑視する

 「世界に冠たるドイツ Deutschland über alles」とは、ドイツ人の意気を語って余りある。
 この言葉を思い出したのは8月17日のNEWSを読んだ時だ。
 ドイツ人は欧米以外を認めない!? 「世界一嫌韓」「アジア・南米・アフリカに悪印象」とBBCの調査結果

 嫌韓だけではない。中国・東南アジア、そしてかつての盟邦である日本にも同様なダメをつけている。

日本をはじめとしたアジアと、アフリカ、南米の国・地域については全て「悪い影響」が大幅に上回っている。

 欧米だけを認めるその根幹にはレーシズムがあるとする意見が多い。自分は別な論点を追加しておきたい。
 「環境破壊」だ。ドイツ人ほど地球環境の劣化を憂慮する民族はいない。脱原発再生可能エネルギーへのシフト、緑の党などの発言力、どれを見ても国民一丸となって持続可能性を追求している。
 EU=欧州以外はどこも環境問題には最低の対応しかできていない。
アメリカ(US)はどうなのか?
あそこも中国と並んで地球温暖化の最右翼ではないか。
 そこは人種偏見がからんでくる。USはドイツ人移民が多く、白人種ではアングロ・サクソンを数の上で凌駕しているのである。政府要人や経済界の著名人にはドイツ系の名が多い。身内の身びいきなのだ。
 日本はどうか?
 経済界の競争相手であり、生活のバランスなどそっちのけで働く。それに加えて、海のチェルノブイリという福島第一原発事故を引き起こすという大失態だ。
 中国投資や東南アジア投資では、ドイツ以上なのである。アジアの環境破壊の先鋒は日本なのだ。おそらくは畏怖をこめた蔑視がそこにあろう。
 しかも日本人には「思想性」が欠如している。社会性昆虫のような民族と思われている。いかんせん、お隣フランスのようにジャポニズムとは無縁な国民性だ。
 ゲルマン民族は大まかすぎて、侘び寂びなどんは見向きもしないのだ。ドイツ人は味覚としての「旨み」も理解していないという指摘があるよね。
 世界に冠たるドイツに並ぶ民族なしという強烈な自負は、日本人を思考性のないものまね種族に落とし込んでいるのは、あらかた想像がつく。

 ちなみにドイツ国歌「ドイツの歌」の一番はこう訳されている。

ドイツよ、ドイツよ、すべてのものの上にあれ
この世のすべてのものの上にあれ

 すべてのものの上にあれ=世界に冠たるドイツなのだ。
 ところで、現在は三番が正式国歌なのだ。

統一と正義と自由を
父なる祖国ドイツの為に
その為に我らは挙げて兄弟の如く
心と手を携えて努力しようではないか
統一と正義と自由は
幸福の証である
その幸福の光の中で栄えよ
父なる祖国ドイツ

 生真面目な国民性ではある。


ドイツ思想と日本の近代 常葉叢書

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