ネパールでのマグニチュード7.9の大地震は「ハイドロアイソスタシー」仮説に再度、脚光を浴びさせるものだろう。
ヒマラヤ山塊の氷河の流出はメディアでも幾度となく報じられていたからだ。
以前、このブログでまとめたように21世紀になりマグニチュード8クラスの大地震の頻度が増えている。
それも北半球で多発する傾向にあるようだ。しかし、今回のネパールのように氷河が溶けている場所では必ずしもない。
アイソスタシーは地殻表面の陸塊の重みが変化することで重力異常や標高の上下変動を説明しようとする。自分はさらに地盤の熱膨張を追加したら、大地震の多発をより正確に説明できるかもしれないと主張したい。
J.A.アダムズから意図的な抜粋で引用しよう。
エルンスト・チェブロスキ2世は、「われらの惑星の地殻を褶曲させる純地質学的なプロセス」 と考えた。地殻表面を冷えてかたまったバンドの集まりとした。そのバンドが摂氏0.0083度上昇すると6m伸びる。上下のしわは「1m」になる
ただし、アダムズもチェブロフスキーも地球温暖化で大地震につながるとは書いていない。局地的な熱膨張が地層のしわしわを生み出すのがその主張だ。
熱膨張的要因を組み込んだサーマル・ハイドロアイソスタシーみたいな理論で、近年の大地震や火山活動を考えてみるのも悪くないかもしれない。
J.A.アダムズの上巻30頁からの引用だが、アダムズもチェブロフスキーも
地球温暖化で大地震につながるとは書いていない。局地的な熱膨張が地層のしわしわを生み出すのがその主張だ。
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