バリノマイシン(Valinomycin)がその答えらしい。抗生物質でもありSARSに有効である。
そのデブな化学式は見ものであります。
放線菌が産生する環状ペプチドであるバリノマイシンはK+と選択的に錯体形成し、そのK+対Na+選択性は10,000倍にも達するそうな。コンピュータサイエンスでは遺伝的アルゴリズムとかいった手法を法則性の発見に用いているけれど、それは帰納的な規則のあぶり出しだろうと思う。このような入り組んだ化学物質をどうやってDNAやRNAが見出したかについては遺伝的アルゴリズムは何も教えてくれないのではないか?
まことに、菌の化学的な創造力というのは一流の化学者以上のものがある。
- 作者: 『化学』編集部
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 1999/12/01
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