単位というのはグローバリゼーションの走りではあるけれど、一部の偏屈な学者先生を除いては誰もその導入に反対はしていないようである。かつて東大工学部の内燃機関の先生にそうした名物教授がおりました。
それはともかく、単位のあるものは人名に由来しているのは多くの人々の知るところだ。その人びと(科学者や技術者)の属する国を眺めてみる。
よく使わている単位から人名由来のもを選び出してみよう。
力学系
速度
マッハ数(Mach) オーストリア
力
ニュートン イギリス
加速度
ガル(Gal) ガリレオから イタリア
周波数
ヘルツ(Hz) ドイツ
圧力
パスカル(Pa) フランス
トル(torr)トリチェリから イタリア
粘度
ポアズ(poise) ポアズイユに由来 フランス
温度
ケルビン(K) イギリス
セルシウス(C) スウェーデン
ランキン(R) イギリス
エネルギー
ジュール(J) イギリス
仕事率
ワット(W) イギリス電磁気
アンペア(A) フランス
クーロン(C) フランス
ファラド(F) ファラデーから イギリス
ボルト(V) イタリア
オーム(Ω) ドイツ
ヘンリー(H) アメリカ
ウェーバー(Wb) ドイツ
テスラ(T) アメリカ
ガウス(Gs) ドイツ放射能
ベクレル(Bq) フランス
キュリー(Ci) フランス
レントゲン(R) ドイツ
グレイ(Gy) イギリス音圧
デシベル(dB) ベルに由来 イギリス
気がつくのは物理現象には人名由来が多いことだ。基本量である時間や長さ、重さには人名はつけられていない。もっとも、長さにはフェルミとかユカワとかがあるがほとんど使われていない。
国別に集計してみようか。
英独仏で大半をカバーしているわけであります。近代科学技術と産業の発祥の地にそれが集中しているのは理の当然というべきでしょう。
加速度単位のガルがガリレオに由来しているなどとは知りませんでした(反省!)
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