サイエンスとサピエンス

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国際関係の定量分析の一手法

 国家間の関係をメンバーとなっている国際機構の共通性から定量化してみた。

例えば、北朝鮮と韓国はそれぞれが、Asia Pacific Telecommunity,ASEAN Regional Forum,Economic and Social Commission for Asia and the Pacific,
Food and Agriculture Organization,International Civil Aviation Organization,International Federation of Red Cross and Red Crescent Societies,International Fund for Agricultural Development,nternational Hydrographic Organization,International Maritime Organization,United Nations,.........World Health Organization,World Tourism Organization

24の国際機構共通に加入している。

 これは多いだろうか?

 日本と韓国は75の共通の国際機構に属している。やはり日韓関係の方が親密だと言えるわけだ。お互いの国民感情は最底辺にあるが政治・外交・経済は違うという当たり前の事実だ。

 

 ここから本題であります。

 G20に属する国々でこれらの親密度を計算してみみると一定のパターンがみられる。G20といっても「先進国+新興国 42か国」なので861通りの組み合わせがある。

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 上位国の組み合わせは西ヨーロッパ諸国である。最大値はフランスとドイツで81。

イギリスとアメリカ合衆国は73であり、20位以内に食い込んでいる。

 最下位群にはバルト三国と中東の組み合わせが出いている。ラトビアサウジアラビアは29で最下位になった。最も疎遠な国ということだろう。

 日本とアメリカ合衆国は66となり、これが日本の最大値である。つまり、日本から見た日米関係は妥当な数値になっているわけである。意外にも大韓民国は二番であり、イギリスより1だけ大きい。以下、西洋諸国が並んでいる。

 

  日本との他国の共通加盟の数を抜き出した。眺めてみると地理的距離が近いと親密なわけではないようだが、エストニアが下から二番目、ラトビアが最下位であった。バルト三国が日本から最も疎遠な国というわけである。バルト諸国は最近できた国だから国際関係デビューも新人ということでもあろう。

 

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日本との他国の加盟数(降順)