サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

食品価格の最近20年の傾向

 FAO(世界食糧機構)の統計データから、1991年から2014年までの食料価格の傾向をおさらいしておこう。
 2007年から2008年に第三世界を中心に世界的な食糧逼迫がおきていたことを思い出すことにもなる。飢餓体験と無関係であった日本人は食糧問題にはかなり疎い。だが、他国の多くの人びとは注目している21世紀のリスクの一つである。


 まず、コメの価格。縦軸はUSドルである。新興国4ヶ国が比較してある。それほど変化がないようにも見える。2011年に米が主食であるインドネシアがひどいコメ不足になっている。インドも値上がりしている。

 続いて、ジャガイモ。穀物ではないが主要な食糧の主役の一つである。21世紀になってからの価格上昇は明白である。

 そして、果実の代表リンゴである。2009年に中国で価格が高騰している。アメリカもやや上昇基調にある。

 最近ではコーヒー豆が値上がり基調にある。これは病害によるものだという。
ナショジオの特集ページで2050年までにコーヒー畑は半減するという記事もあった。
この数年は間違いなく上昇中なのだ。

 日本の消費者は様々なバッファにより価格上昇をダイレクトに味わないことが多い。
しかし、間違いなく食糧価格は上昇しつつある。


90億人の食糧問題―世界的飢饉を回避するために

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