生命の歴史上、もっとも古いと思われる化石がストロマトライトだ。細菌、というか藻に近い単細胞生物の集団であった。34億5千万年前のオーストリアのストロマトライトが知られている。
こうしてみると菌類というのは、人類を含むすべての生物の始祖はないか。しかも現役で引退もせずに生きている。34億年前の種がそのまま存続しているわけではないだろうが、同種のものが生きている。カビキラーとかで現代人はその住処から除去しようと日夜試みているが、それは自分勝手な行為なのであろう。地球史レベルで考えれば。
ストロマトライトの接写を見ても、いささかも有り難みはない。それでも化石の最古層のものであるというのは敬意を払っておいてもいいものかもしれない。
観測技術の発達と知識の蓄積により、地球物理と宇宙物理は格段の進歩を遂げている。おまけに、最近の天災の大規模化は現代文明への脅威となりかねない。地球規模での大災害が、かつて、あった。Big 5 distinctionsというのはそういうものだろう。
- 作者: 酒井治孝
- 出版社/メーカー: 東海大学出版部
- 発売日: 2016/03/29
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