サイエンスとサピエンス

気になるヒト、それに気なる科学情報の寄せ集め

コロナ感染のファクターX絞り込み

 日本のコロナ感染の状況が他国と大きく異なっている、その要因を京大の山中教授は

ファクターXと呼んだ。生物学的、とくに遺伝的要因を念頭においた命名であろう。

しかしながら、日本には200万人もの外国人が在住しているのだから、それは少々疑わしくなる。在日の外国人が集団感染したという事態は多発してはいないだろうからだ。

 ファクターXが行動要因である可能性が高いことを指摘したい。

上がりかまちの存在だ。つまり、靴を脱いで居住区域に入るという慣習が何よりも大きく効いているのではないかと思えてきた。

 それは、お隣の韓国の感染状況(2021年4Qでの)を見聞きしての判定だ。

 マスクと手洗いの慣行とワクチン接種は日本と大差ないはずの韓国の感染爆発は、いったい何を物語るか?

 マスクとワクチンを嫌がるイギリスやドイツなどヨーロッパ諸国やアメリカと対比しても見えてこないもの。握手やハグの風習も韓国は欧米ほどではなく、日本並みだ。

 差異は上がりかまち(玄関の境界)での靴の脱着だろう。そして、韓国では多くの家で、仕切りがなく屋内では靴をはくのだ。

 それほどウイルスは地面から這い上がるものなのだろうか?

 その別な証拠が家禽でのウイルス防疫で例示される。

 畜産飼育の現場にての防疫対策として、靴の消毒が有効であることは証明済みなのだ。諸氏も鳥インフルのニュースでそうした映像を見たことはあるだろう。

 また、都市の下水にコロナウイルスを見つけることは今回の騒ぎで明らかになっている。それほど地面に活力があるウイルスが降り積もっているということなのだろう。

 日本のホテルのベッドの上に細めのカバーが置かれている。これは欧米人が靴を履いたまま横になるための汚れよけと聞く。かほどまでに西洋的な生活風習というのは内と外の区別がなく、靴底と寝床が近接しているのだ。