世のなか、RPGゲームだのファンタジー映画だのが幅を利かせている。それと同時代性を持っているのが、サイバーセキュリティにおける防衛と攻撃(サイバーアタック)だ。
やっていることは、それぞれの高度なテクノロジを使っているにはいるのだが、その見かけは「呪文」の掛け合いでしかない。
コンピュータ言語仕様に基づいた攻守を展開する有り様は、魔術師のようでもある。
情報セキュリティと異なるのは、それが現実世界に出没しているからだ。
スマホだけではない。電力システムや輸送システムや家電にまでその呪術の影響は広がりつつあるのだから、穏やかではない。
近代に入る時代診断を「脱魔術化」あるいは世俗化とした社会学者マックス・ウェーバーはこれを何とみるだろうか?