2021-01-01から1年間の記事一覧
前回Blog『三体』とフェルミとUFO の末尾でペンタゴンの公開UFO映像で、見かけの加速度が400から500Gだという指摘があるとした。光学的な錯覚ではないとしよう。それが何らかの人工物で異星人が地球まで遥々、観測のために飛ばした先進的なテクノロジーの産…
一昨年来の話題のSF『三体』三部作の邦訳版が完結した。 骨太でスケールの大きなスペースオペラだ。いや、ハードSFよりのスペースクロニクルといっていい。最近には珍しい気宇壮大なSF未来史だった。 Strongly recommened であります。 三体Ⅲ 死神永生 上 作…
日本が近代数学において最強ではないにせよ、けっこう高いポジションにあることを確認しよう。 はじめはWikiの19世紀生まれの数学者リストだ。19世紀は西洋数学が公認の普遍数学=近代数学に昇格した世紀であった。ここを起点にするのは悪くないだろう。 別…
ソ連の自然科学の生産性は他の社会主義政権の国々とは違って、その崩壊まで高いレベルを維持していた。それはコルモゴロフの生涯を参照すればうなづけるだろう。 フォン・ノイマン亡き後、アンドレイ・コルモゴロフ(1903-1987)は最大の数学者のひとりだった…
5月18日に中国深圳の高層ビル(75階建て、355m)が揺れた。外からもその揺れは見えた。なかにいた人々は全員避難する騒ぎだった。地震があったわけではない。なにかに共鳴したという説がある。とくに有力視されるのが強風に共鳴したという地元メディアの説だ…
パスキアの絵が100億円とか、バンクシの落書きが何百万ポンドとか落札価格が話題になる。そのたびに考えるのは、経済成長のことだ。 どういうことか? 市場の取引は価格決定プロセスだ。それは同時に金銭取引となり、それはどこかの帳簿なり口座でチャリンチ…
関東大震災の再来、もう少し正確にいえば、首都圏での震度6以上の地震がなかなか再来しない。東日本大震災はいうに及ばず、熊本とか福井や石川、胆振や大阪北部などこの30年でも各地で大きな地震は起きている。気象庁の「日本付近で発生した主な被害地震」を…
明治時代の知識人や若者たちは欧化の衝撃にさらされて、目覚めと混乱のちまたにあった。北村透谷のような人物は自由民権運動だけで飽き足らず新しい文学による自己実現に果敢に挑み、挫折した。「文学論」の夏目漱石も「普請中」の鴎外もそうした苦闘の記録…
はじめに、こちらの映像”Life in life”をしばし、鑑賞いただこう。 www.youtube.com はじまりは、ライフゲームのシンプルなシミュレーションだ。一つ一つの正方形のセルが単純なアルゴリズムで生死を繰り返す。白状態が生で、黒が死だ。それがセルラーオート…
古代朝鮮の三国時代は倭国との関係もあり、なかなかに魅力的な時代であります。 かねてより、関心をもっているのは新羅と古代ローマの交易です。 そもそも、ユーラシア大陸内のつながりですらミステリーな痕跡を残します。 ガラスの事例がいい例でしょう。奈…
バカをまともに検討するだけではなく、その意義をポイジティブに評価する。そんな考えには、どのようなものがあるだろう。 自分が最初に思い浮かべるのは、柳田国男の論考だ。民俗学が愚者をとりあげるってどういうことか? 笑い話やことわざ、ウソ、キッチ…
「デマ」の語源を調べると「デマゴーグ」というドイツ語の外来語がおおもとだとでてくる。古代ギリシアの扇動政治家をドイツの史家たちが名づけたのが、デマゴーグなのだそうだ。 日本にはおおかた、マルクス主義にかぶれた人たちがアジ演説などで多用したた…
ソクラテス以前の自然哲学者として一括りにされるアブデラのデモクリトスは、一般には古代ギリシアの原子論提唱者として知られる。 量子情報科学者のスコット・アーロンソンがその著書の冒頭でデモクリトスの断片を引用している。 知性:慣習として甘みがあ…
日ごろから、青空文庫にはたいそうお世話になってます。その恩義に報いると言っては何ですが、「データサイエンス」の一種としての活用プロジェクトについて、レポートしましょう。 自分が使うのは青空文庫の右上の検索です。 これを使えば、誰でもライフヒ…
経済学者として著名なケインズがニュートンを「最後の錬金術師」と評価して、反発をくらったのは有名な事件だ。ケインズは余暇の投資でかなりの資産を有していた。 その高雅な趣味の一つでニュートンの晩年の遺稿をオークションで入手した。その遺稿を読み解…
内藤湖南の『卑彌呼考』などでは、田道間守は難升米(ナシメ)に比定されることがある。タジマとナシメ の類似からだろう。 田道間守は、ヒナモリという魏志倭人伝の官職名を想いおこす。おそらく邪馬台国から任命された行政の副官なのだ。島守と書かれること…
前回の「国家の食物連鎖 国際経済のピラミッドを視る」の続きです。 先進国(収奪国)、中進国、後進国(劣化国)による経済的な食物連鎖で、それぞれのカテゴリの国家内での経済的格差を比較してみます。 経済格差の度合いGiniインデックス一筋で分析しまし…
純粋な経済的視点から国際社会の不均衡性、不平等性を見てみたい。 世界各国(214か国)の人口、GDP、GDPperCAPITA=一人当たりのGDP($)、それに2019年のGDP成長率とGini係数を集めて国家をH,M,Lに三分割する。 分類のクライテリアはこうした。ほぼ一人当…
食糧生産は21世紀にはいっても増産を続けている。これは持続的なのだろうか? ひところ、ランドラッシュというのが食糧問題のキーワードになった。増産しようにも開拓できる土地が限定されているため、先進国や新興国で農地の取り合いが起きているという。 …
漢民族が主催した近世以降の王朝は北宋/南宋、明がある。中華民国は混乱のうちに短命に終わったので考察外とする。もちろん、近代で日本と交流をもった清の支配民族は満州民族であるので、重要ではあるが、考察の対象から外そう。 以下、中国史学の泰斗、宮…
2012年6月に名古屋大学の研究チームがNature誌に775年に起きていた宇宙線飛来の発見を報じた。屋久杉の年輪からその炭素14の異常が775年にあった事実を突き止めたわけだ。 それがどれくらい強烈だったかはわかならないけれど、英国、ドイツや日本の古記録に…
民主党政治は方針が定まらず右往左往する。安定していない。決断できない。右派政党の主張のアンチしか内政面では政策が打ち出せない。国民経済はグローバル化に従うべきであり、自由主義的経済の国際協調は基本である。 どの国の民主リベラル政党の政治は似…
2020年11月21日(土)のテレビ東京のアド街ック天国では埼玉県本庄であった。 驚いたことに、堂々2位に輝いたのは「塙保己一(はなわほきいち)」であった。 塙 保己一は篤学の国学者であり、盲目でありながら、その実力を江戸幕府に認めらた。過去の貴重な…
これから系統的に調べればいいだけの仮説だが、学者の男女の差について気がついた点をメモしておくことにしよう。名の売れた学者の比較というほどの意味です。 一般に「学者」という職業を選択する女性は少ない。それでも女性哲学者や歴史家、国文学者や民俗…
哲学を好む人たちでよく話題になるヘーゲル哲学の難解さ。その引き合いに出されるのが、『ミネルヴァのフクロウは黄昏時に飛び立つ』なのだけれど、その出典はまもなく岩波文庫にもなる『法の哲学』の序にあるらしい。 その意図することは、一つの時代の終わ…
元IBMでポピュラーサイエンスのライターであるクリフォード・ピックオーバーの本によれば、あの権威ある「サイエンス」誌に 人類絶滅の日:2026年11月13日の金曜日 なる論文があるそうだ。1960年のことだ。 その時点での人口数の統計的近似式をもと…
先進国(中国を含めて)の交流送電網で、送電ロスがどうなっているかは気にかかる。 一つ言えることはは送電電圧が高いほど送電ロスが大きいだろうということだ。 それに関連して、受電する消費者側の電子機器への影響もある。電子工学では熱発生を抑えるに…
その昔、岩波全書は市民に開かれた知識と学問の窓であった。昔といっても昭和時代のこと。それを戦前の目録から、垣間見てみよう。 手元にある最古参の岩波全書『航空計器』(1941)から、その発刊したばかりの全書の目録を掲げる。おそらくゼロ戦などの戦闘機…
国家間の関係をメンバーとなっている国際機構の共通性から定量化してみた。 例えば、北朝鮮と韓国はそれぞれが、Asia Pacific Telecommunity,ASEAN Regional Forum,Economic and Social Commission for Asia and the Pacific,Food and Agriculture Organizat…
歴史的発展を捉えるのに政治経済の段階とそれを支える技術という関係論的なフレームというのが、ありそうだ。 次のフレームが思案中の試案というべきか。 Level a 幼年期レベル 定住化した氏族共同体 定住化と社会組織を可能とする 穀物 倉庫 初期治水Level …